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2008.10.25

塗ってみよう。蜜蝋(みつろう)ワックス

久々にブログをアップ&リニューアルしました。。
そして、今回から動画も入ります。。ということで今回は・・・

「無垢の床や壁のメンテナンス」・・・蜜蝋ワックスの塗り方
蜜蝋ワックス


ココロのやる家は、全て床は無垢板を使います。そして、その無垢材には一般の皮膜をつくるようなワックスは、木の収縮にも対応できませんし、木材の湿度調整機能や肌触りなどの良い部分が損なわれてしまう為使えません。
ココロでは、蜜蝋ワックスを手作業で塗っています。蜜蝋ワックスとは、ミツバチの巣の中で生成される成分を元につくられた100%自然素材のワックスです。無垢のままですと、手垢がついたり、水などが染み込んだりしますが、これを塗っておくと、汚れ防止、撥水効果が得られます。
施主さんにも無垢材との最初のお付き合い・・ということで、完成時には我々と一緒に塗っていただいています。
↓完成直後のお宅で蜜蝋ワックスを塗ってみました。



はじめに塗ってから、約半年おきくらいに塗ると良いでしょう。
頻繁に使う場所や台所の床などは、もう少しこまめに塗った方が良いかもしれません。
塗り直す時には、古いワックスをしっかりとる必要があります。メラミンスポンジを使うと良くとれます。

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こころ現代民家研究所
http://www.minken.jp/
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2007.12.23

無垢の建具を直します。

暖房をきかせ、家の中が乾燥しはじめると、新築の場合は、新しい無垢の建具が変形する場合があります。1、2年経てば落ち着くのですが、どうしても最初の冬場は部屋として温度差が出やすい部分の境界の建具は反ったりしています。
↓動きが悪くなった障子をほんの少しだけ・・シュッシュッと2、3回だけカンナを
  ・・それでもう動きが良くなりました!
建具を削る

30坪以下の比較的コンパクトでワンルーム的に使用できる家は区画となる建具が少ないので断熱計画しておけばそのようなことは起こりにくいですが、40、50坪ともなると、普段使う部屋と使わない部屋が発生し、どうしても境界の建具に影響がでてきます。
しかし、ここで日本の建具の優秀なところが・・・。
全室暖房という考え方がない日本では、囲炉裏のようにある部屋のみ暖房するか、もしくは、火鉢などのようにその火を各部屋に持ち込む暖のとり方がされていました。また、縁側や土間のような日差しを多く浴びて、火がなくても日中はすごせるような空間を確保しました。そのため、その境界となる建具が変形することは、はじめからわかっていて、もともと変形しても直せる・・そんなつくりになっています。これは、温度差による変形ということだけでなく、地震や地盤の沈下などによる建物の変形も含めてのことだと思われます。
いづれにしろ、襖や障子、板戸などは「カマチ組み」といって木のフレームで構成され、変形についづいしやすく、直しやすい構造になっています。建具の表面に使われる面材も、紙のように張り替えが可能なものにしたり、板の場合ははめ込んでおくだけで動くようになっています。建物や建具の変化、変形に対して有効に考えられたのが日本の「引き戸」なのです。
↓はがれた障子紙もピッピッ。指で水を飛ばす職人技(霧吹きがなくてもOK)あとは糊をつけてハイ。完了。
障子紙に指で水を飛ばす

建具直し自体はほんの数分で終ってしまいました。
同じ無垢の建具でも、カマチ組みでなくフラッシュと言われるような板を両面、糊で張り合わせた構造の建具ですと、予算的には大分助かるのですが、「削る」という行為はできません。実は他のお宅では、一部フラッシュを使っていましたが変形が激しかったため、カマチ組みの建具に作り直すことにしました。
かといって、全てカマチ組みですとなかなかの値段になりますし、実際に生活していただかないとよく使う部屋や温度差がおきやすい部屋がわかりにくいので、正直、難しいところです。
建具職人の顔がわかって、調子が悪くなったとき、対処してもらえる体制にしておくことが一番でしょう。。
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2007.12.22

無垢の家暮らし 薪ストーブの暖かさ。

地球温暖化とはいえ、あたたかな静岡でもさすがに12月末ともなると寒いです。。
今年引渡しをさせていただいたお宅でも、薪ストーブに火を入れはじめました。
暖房がききはじめ、空気が乾燥し、日差しも軒下から入ってくると・・・。
木の梁や柱がパチッパチッと大きな音をたてます。新築してから1年くらいはこの木の音が続きます。。それだけ木が自分の中の水分を発散している証拠です。無垢の家には、エアコンなどで空気を乾燥させるだけの暖房より、ストーブにやかんなどをのせて適度に加湿させながら暖房するのが向いています。
一般の鉄骨やRCの家で、加湿していくと、暖房を止めた後、その水分が残って結露を起こしてしまいます。無垢の木や土壁などに囲まれていると、その水分を吸収し、蓄えておくことができます。また、家の中で火を焚いたり、やかんなどで水分を発散しながらですと、暖房による急激な木材の乾燥をやわらげることもできます。ただ、無垢の家とはいえ、アルミサッシなどにより、今の住宅は気密がある程度高くなっていますので、窓を開けて調整したり、通気口をあけておいたりの換気はやっぱり必要です。いろいろ考えると、薪ストーブは空気も換気してくれますのでなかなか優秀なのです。
↓薪ストーブ(バーモントキャスティング社製イントレビットⅡ)に火がはいりました!同時に調理やお湯も沸かせるスグレモノ。家族もこの火にひきよせられて、集まります。。薪ストーブ

ただ、やはり高価なのが難点。。ストーブ本体はピンキリで安いものは20万円台でもあったりしますが、クッキングストーブなどはそれだけで70万~100万くらいしたりします。。たとえ十万だろうが、70万だろうが、それにプラスする煙突の値段は同じです。煙突だけでも50万位はしてしまいます。(トータル100万くらい。。)
最近では、中国製の安価なものもかなり出回っています。ですが、ストーブを住宅設備のひとつです。家電機器のように壊れたら取り替え、捨てる・・というより、家と一緒に永く使い続けられるもの・・と考えた方が良いでしょう。薪の配給、ストーブや煙突のメンテナンス、防火処置、不完全燃焼のことなどを考えると、新築されたお宅には、ストーブの歴史やノウハウが多いヨーロッパやアメリカ製のストーブメーカー品をつけることをお勧めしています。(良い国産製品もふえてきているようですのでそちらはまだ研究中。。)
灯油の値段高騰で、寒い地方では今、薪ストーブはどんどん売れているようです。
もしかしたら、また「煙突のある家風景」が一般的になってくるのかもしれません。。

現場ででた木材の端材は、薪などとして皆様に無料でお分けしています。必要な方はどうかご連絡を・・・
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