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2010.03.26

芯去り木材の強度実験

2010/3/25は・・

静岡県の林業試験場で、天然乾燥木材の強度実験を行いました。

今回の実験、特出すべきコトは・・

「芯去り材」と言われる木の中心の部分以外の部分で製材した材料と

一般のように「芯持ち材」と言われる木の中心部を含んだ製材品とを

両方同じ条件で加力して、その強度を調べる・・というモノ。

一般的には、芯持ち材の方が、強いとされていますが、乾燥や収縮による割れ
や変形の問題等があります。

逆に、芯去りの場合は、割れは少ないが、強度が芯持ちに比べて弱いと言われています。

天竜の材料は戦前に植えられた、大径木が多く、芯去りとして構造材をとることが可能な大きな丸太が生産されます。

この大径木の有効利用を踏まえ、今回の実験を実施して、より地元の木材の活用や普及促進に役立てて行こう・・という実験でした。

↓実験に集まったのは、木材の関係者や建築士など約40人
jikkenn01

↓こんな形で上から2点で加力をします。スパンは3.9m
jikkenn02

今回の実験では、大体、6トンくらいの加力までそれぞれの木材は耐えられました。

ちなみに大きさは、12cmx24cmx長さ4mの杉材です。

一般的な・・「芯去りが弱い」という認識とは逆に、今回実験をしてくださった試験場のI氏は、

「繊維が多く、強ければヤング係数が高く、強度がでる・・芯に近い部分よりむしろ芯からはずれた部分の方が強度があるはずだから、芯去りの方が強いのではないか・・」

そんな見解を持っていて、今回の実験でそれを確認してみよう・・ということなのです。

↓上から加力し、こうやって破壊するまで力を加えます。これが破壊時の様子
jikkenn03
↑天然乾燥材の場合は、繊維が強いので、ぐぐっと曲がってもなかなか折れません。
折れても、バキっと繊維に直交して縦に割れるのではなく、繊維に平行してぎざぎざに・・繊維を残した状態で割れます。

実験の結果は、今分析中ですが、単純に見た目で言うと・・

今回は、芯去りも芯持ちも、大きな差がでたかといいますと、そうでもありませんでした。

それぞれ多少の違いはあるものの、大体が最大加力5トン~6トンで、タワミ(変位)が10センチ程度。

壊れ方も一見、同じような形状でした。

加力5トン位までは、加力とタワミが比例して単純に進みますが、5トンを超えたところからかなり粘って、時間がかかります。

今回、見た目上は、芯去りが弱いということはなく、芯持ちが強いということもなかったという感じになりましたが、

他の産地ではどうなのか?そして高温や低温の人工乾燥の材料はどうなのか?

いろいろやってみる必要はあるかもしれません。

ちなみに木材価格としては、芯持ちの木材より芯去りの木材の方が一般的には2割程度、高価です。

それから、木取りの関係上、芯持ちは、細かくて小さい節が多くなり、
芯去りは、節の数そのものは少ないですが、ものすごく大きな節がでてきます。

強度の違いだけでなく、時間が経ってからの割れ方の違いなども検証してみると選択の幅が広がるでしょう。

ともあれ、百聞は一見にしかず・・で木材がこんな風に壊れる・・

という瞬間が見れた今回の実験は、とても貴重なモノでした。

ご協力いただいた皆さん、参加してくださった皆様、ありがとうございました。





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