2007.12.23

無垢の建具を直します。

暖房をきかせ、家の中が乾燥しはじめると、新築の場合は、新しい無垢の建具が変形する場合があります。1、2年経てば落ち着くのですが、どうしても最初の冬場は部屋として温度差が出やすい部分の境界の建具は反ったりしています。
↓動きが悪くなった障子をほんの少しだけ・・シュッシュッと2、3回だけカンナを
  ・・それでもう動きが良くなりました!
建具を削る

30坪以下の比較的コンパクトでワンルーム的に使用できる家は区画となる建具が少ないので断熱計画しておけばそのようなことは起こりにくいですが、40、50坪ともなると、普段使う部屋と使わない部屋が発生し、どうしても境界の建具に影響がでてきます。
しかし、ここで日本の建具の優秀なところが・・・。
全室暖房という考え方がない日本では、囲炉裏のようにある部屋のみ暖房するか、もしくは、火鉢などのようにその火を各部屋に持ち込む暖のとり方がされていました。また、縁側や土間のような日差しを多く浴びて、火がなくても日中はすごせるような空間を確保しました。そのため、その境界となる建具が変形することは、はじめからわかっていて、もともと変形しても直せる・・そんなつくりになっています。これは、温度差による変形ということだけでなく、地震や地盤の沈下などによる建物の変形も含めてのことだと思われます。
いづれにしろ、襖や障子、板戸などは「カマチ組み」といって木のフレームで構成され、変形についづいしやすく、直しやすい構造になっています。建具の表面に使われる面材も、紙のように張り替えが可能なものにしたり、板の場合ははめ込んでおくだけで動くようになっています。建物や建具の変化、変形に対して有効に考えられたのが日本の「引き戸」なのです。
↓はがれた障子紙もピッピッ。指で水を飛ばす職人技(霧吹きがなくてもOK)あとは糊をつけてハイ。完了。
障子紙に指で水を飛ばす

建具直し自体はほんの数分で終ってしまいました。
同じ無垢の建具でも、カマチ組みでなくフラッシュと言われるような板を両面、糊で張り合わせた構造の建具ですと、予算的には大分助かるのですが、「削る」という行為はできません。実は他のお宅では、一部フラッシュを使っていましたが変形が激しかったため、カマチ組みの建具に作り直すことにしました。
かといって、全てカマチ組みですとなかなかの値段になりますし、実際に生活していただかないとよく使う部屋や温度差がおきやすい部屋がわかりにくいので、正直、難しいところです。
建具職人の顔がわかって、調子が悪くなったとき、対処してもらえる体制にしておくことが一番でしょう。。
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